研究課題
若手研究(B)
サバクトビバッタの母親は群生相化すると産卵数を減らす代わりに、大型の卵を産むことが知られており、本申請者はこの相変異が関係した繁殖能力の生理・生態学的研究に従事してきた。その中で、大型の卵から孵化した幼虫の方が小型のものよりも飢餓条件に強いことなどを明らかにしてきた。本種の生息地であるアフリカのサハラ砂漠で行ったフィールドワーク中に雌成虫が産卵する現場に遭遇した。一連の観察の中で、どのように群生相が行動し、交尾・繁殖しているのかを調査した。
サバクトビバッタは、深刻な農業被害をもたらす移動性害虫の一種である。西アフリカのモーリタニアから中東、インドまでの南西アジアにかけて広く分布し、約60ヵ国が農業被害に遭い、その面積は地球上の陸地面積の約20%、世界人口の約10%に及ぶとされる。このバッタが秘めている様々な能力が挙げられる。とくに、行動、形態、生理的特徴を混み合いに応じて変化させる特殊能力「相変異」を持つことである。群生相化したバッタの行動や生理的特徴を解明することで、大発生のメカニズムの理解に繋がり、新規防除技術の開発に寄与することが期待される。
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すべて 国際共同研究 (10件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件)
SpringerPlus
巻: 5 号: 1 ページ: 1-10
10.1186/s40064-016-1741-4