研究課題/領域番号 |
15K18810
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
昆虫科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤井 告 九州大学, 農学研究院, 学術研究員 (50507887)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 尿酸 / キサンチン水酸化酵素 / キサンチン酸化酵素 / モリブデン補酵素 / XDH / XO / MoCo / ゲノム編集 / RNA-seq / DNA-seq / CRISPR/Cas9 / 尿酸顆粒 / 卵形成 / モザイク解析 / 次世代シーケンス / 真皮細胞 |
研究成果の概要 |
尿酸関連遺伝子がカイコの発育を制御するメカニズムを解明するために、多面的な形質の異常を伴うoel変異体の原因遺伝子を探索した。生理学的な解析によりoel遺伝子は尿酸合成の鍵酵素であるキキサンチン水酸化酵素(XDH)の活性を支配していることが判明した。XDH活性を失っている他の変異体が示す形質異常との比較から、oel遺伝子はXDH活性に必須であるモリブデン補酵素の合成とは無関係であることが示唆された。次世代シーケンス解析により、抗酸化酵素をコードする遺伝子においてoel変異体特異的なフレームシフト突然変異が同定された。当該遺伝子は他生物では尿酸代謝との関連が報告されていなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
尿酸代謝や内分泌系に異常を示すカイコのoel変異体の遺伝・生理学的な解析により、尿酸代謝の鍵酵素であるキサンチン水酸化酵素(XDH)の活性を支配する新規な遺伝子が同定された。当該遺伝子の機能を解明することにより、尿酸代謝や内分泌系の破綻により害虫を駆除する新技術の開発に繋がる。また、XDHの活性はヒトでは痛風等の病態との関連が知られていることから、XDH活性を標的とした創薬研究の基盤となる。カイコには尿酸代謝に異常を有する突然変異が豊富に存在する。本研究により、カイコは尿酸代謝研究における優れたモデル生物であることが示された。
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