研究課題/領域番号 |
15K19114
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
坂部 沙織 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (10707384)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 高病原性ウイルス / 出芽 / Nedd4 |
研究実績の概要 |
E3ユビキチンリガーゼの1つであるNedd4は、エボラウイルスやマールブルグウイルス、ラッサウイルスといった、様々な高病原性ウイルスの出芽に関与している。しかし、その詳細なメカニズムは未だ不明な点が多い。 Nedd4依存的なウイルス出芽機構を明らかにするため、Flagタグを付加したNedd4発現プラスミドを293T細胞にトランスフェクションし、免疫沈降法および質量分析法により、Nedd4と相互作用する宿主因子を網羅的に同定した。同定した因子の中から14の候補因子を選抜し、それぞれの因子に対するsiRNAを用いてその発現を抑制し、エボラウイルスのVLP産生に対する影響をウェスタンブロットにより解析した。その結果、候補因子のうち、KIFF11の発現を抑制した細胞では、エボラウイルスのVLP産生が大きく抑制された。KIF11の発現を抑制した細胞では、マールブルグウイルスやラッサウイルスについても同様に、VLP産生が抑制された。また、出芽にNedd4を利用することが報告されている、水胞性口炎ウイルスを用いて、ウイルス増殖に対する影響を調べた結果、本因子の発現を抑制した細胞では、わずかながら増殖抑制が認められた。さらに、KIF11の阻害剤存在下で同様の実験を行った結果、エボラやマールブルグ、ラッサウイルスVLPの産生、およびVSVの増殖が抑制された。これらの結果から、本因子は、高病原性ウイルスの出芽に関与することが示唆された。
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