研究課題/領域番号 |
15K19246
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
衛生学・公衆衛生学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
金子 美穂 (後藤美穂) 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (50599909)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ネコロタウイルス / 種間伝播 / 野猫 / 遺伝子型 / 全ゲノム解析 / ロタウイルス / ネコ |
研究成果の概要 |
本研究では、日本国内のネコからのロタウイルスの検出とそのG-P遺伝子型の同定を試みた。また、分離に成功したロタウイルス株(FRV537株)の全ゲノム解析を行ったところ、遺伝子型構成は既知のネコロタウイルスのものとは異なるG6-P[5]-I2-R2-C2-M2-A13-N2-T6-E2-H3だった。分子系統解析の結果、すべての遺伝子分節においてウシロタウイルスとの高い相同性を示し、FRV537株はウシを本来の宿主とするロタウイルス株がネコに種間伝播した例と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、国内外においてネコロタウイルスと類似の遺伝子型構成をもつロタウイルスがヒトから検出されており、ネコからの種間伝播によるものと考えられている。一方、ネコにおけるロタウイルス感染と種間伝播の実態はほとんど知られていない。 本研究では、ウシを本来の宿主とするウシロタウイルスが野猫へと種間伝播した例を見出した。一方、家猫を対象とした複数の先行研究では、野生動物や家畜動物とネコの間のロタウイルスの種間伝播は報告されていない。野猫は家猫と比較して異種動物のロタウイルスに感染する機会が多いと考えられ、ロタウイルスの遺伝的多様性と進化に寄与している可能性が示唆された。
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