研究成果の概要 |
十二指腸乳頭括約筋機能不全(SOD)の疾患概念は一般に浸透しているとは言い難い. 乳頭括約筋圧測定(SOM)はSODの有用な客観的検査法であるが, 高度な技術が必要で, 検査後膵炎の発症率が高く普及していない. 我々は簡便・安全かつ実用的なSODの内視鏡的診断法として冠動脈圧測定用のガイドワイヤー型圧モニターを用いたSOMを考案した. SOD患者12例のガイドワイヤー型圧モニターによるSOM結果及び内視鏡治療効果について解析した. SOD患者では他疾患患者に比べて, 収縮圧, 収縮回数が有意に高値であった.治療後の短期成績は全例で改善を認めたが、長期経過では2例で症状が再燃した.
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