男性におけるテストステロン低下による非アルコール性脂肪肝炎発症機構の解明

• 研究課題/領域番号: 15K19522
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 代謝学
• 研究機関: 京都府立医科大学
• 研究代表者: 千丸 貴史 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (20637889)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2015年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
• キーワード: テストステロン低下 / 非アルコール性脂肪肝炎 / モデルマウス / インスリン抵抗性

研究成果の概要

精巣摘出マウスに炎症を惹起させ、高脂肪食を投与することにより、ヒトの非アルコール性脂肪肝炎（NASH）病態に近似した新規モデルマウスを作製した。新規NASHモデルマウスは、テストステロン低下、内臓脂肪増加、インスリン抵抗性増大、血清炎症マーカーの上昇、肝臓における炎症性細胞浸潤・線維化を認めた。これらの障害はテストステロン補充により改善を認めた。テストステロン低下および高脂肪食負荷によるインスリン抵抗性増大を基盤に発症した脂肪肝に、炎症性サイトカイン産生亢進による慢性炎症が加わることによりNASHを発症すると考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Abnormal lipid/lipoprotein metabolism and high plasma testosterone levels in male but not female aromatase-knockout mice (2017)
  • 著者名/発表者名: Amano A, Kondo Y, Noda Y, Ohta M, Kawanishi N, Machida S, Mitsuhashi K, Senmaru T, Fukui M, Takaoka O, Mori T, Kitawaki J, Ono M, Saibara T, Obayashi H, Ishigami A.
  • 雑誌名: Arch Biochem Biophys 巻: - ページ: 47-58
  • DOI: 10.1016/j.abb.2017.03.007
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Testosterone stimulates glucose uptake and GLUT4 translocation through LKB1/AMPK signaling in 3T3-L1 adipocytes (2016)
  • 著者名/発表者名: Mitsuhashi K, Senmaru T, Fukuda T, Yamazaki M, Shinomiya K, Ueno M, Kinoshita S, Kitawaki J, Katsuyama M, Tsujikawa M, Obayashi H, Nakamura N, Fukui M.
  • 雑誌名: Endocrine 巻: 51 号: 1 ページ: 174-184
  • DOI: 10.1007/s12020-015-0666-y
  • 査読あり
• [学会発表] テストステロン低下と慢性炎症により惹起されるサルコペニアを伴った非アルコール性脂肪肝炎の病態解明 (2015)
  • 著者名/発表者名: 千丸貴史、濵口真英、福田拓也、木村寿宏、橋本善隆、北川功幸、三橋一輝、田中武兵、浅野麻衣、山真裕、中村直登、福井道明
  • 学会等名: 第2回肝臓と糖尿病・代謝研究会
  • 発表場所: 下関
  • 年月日: 2015-05-23
• [学会発表] Testosteroneは3T3-L1脂肪細胞においてGLUT4を介して細胞内糖取込みを促進する (2015)
  • 著者名/発表者名: 三橋一輝、千丸貴史、福田拓也、辻川宗男、尾林博、山崎真裕、中村直登、福井道明
  • 学会等名: 第58回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 下関
  • 年月日: 2015-05-21
• [図書] 週間 日本医事新報 差分解説 アンドロゲン低下とインスリン抵抗性 (2015)
  • 著者名/発表者名: 千丸貴史
  • 総ページ数: 1
  • 出版者: 株式会社 日本医事新報社