研究課題
若手研究(B)
PAH患者が複数名存在し、既知の原因遺伝子変異が同定されなかった1家系においてエクソーム解析を実施したところ、X遺伝子変異を検出した。機能解析を行った結果、Xタンパクはp53と結合しうること、同定したX遺伝子変異は機能獲得型変異であることがあきらかになった。さらに、ヒト肺動脈平滑筋細胞においてX遺伝子変異はp53伝達経路の活性低下を惹起し、これによりヒト肺動脈平滑筋細胞が異常増殖すること、さらにヒト肺動脈平滑筋細胞のアポトーシスを抑制すること、この2つの機序からPAHの発症をもたらす可能性を示すことができた。本研究の結果はPAHの新たな治療法の創出に寄与しうるものと考えられる。
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