研究課題
若手研究(B)
拡散テンソル画像は通常のMRIでは検出が難しい微細な所見を得られることができる手法である。今回の研究では、早産児において修正満期時に撮像した拡散テンソル画像を用いることにより、上小脳脚の障害が脳性麻痺のリスク因子となることを明らかにした。また、中小脳脚を含めた小脳の障害が強いほど脳性麻痺の程度が強くなることが示唆された。修正満期時点での拡散テンソル画像評価は、脳性麻痺のリスクを早期に見つけ、介入できることが期待される。
早産児は脳性麻痺などの運動機能障害のリスクが高いが通常の頭部MRIでは脳性麻痺のリスクを十分に評価することができない。今回の研究では、修正満期(修正37-41週)という脳性麻痺発症前に撮像した拡散テンソル画像を用いることによって、上小脳脚、感覚路の障害を認めた児は脳性麻痺を発症するリスクがあり、さらに中小脳脚が障害されていると脳性麻痺の重症度が上がる、ことが示された。拡散テンソル画像を用いることにより、早期に脳性麻痺の発症リスクをスクリーニングでき、早期に理学療法などの介入が可能となると考えられた。
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