研究課題/領域番号 |
15K19665
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 (2017-2018) 国立研究開発法人国立成育医療研究センター (2015-2016) |
研究代表者 |
梶原 一紘 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (40569521)
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研究協力者 |
和田 誠司
川崎 知之
大石 芳江
阿久津 英憲
左合 治彦
岡本 愛光
梅澤 明弘
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | iPS細胞 / 分化誘導 / ケラチノサイト / 3次元培養 / 人工皮膚 / 脊髄髄膜瘤 / レチノイン酸 / 胎児治療 / 羊水 / ラット / 3D上皮 |
研究成果の概要 |
我々は治療困難な胎児疾患の治療法を開発するためiPS細胞に着目した。iPS細胞の高い分化能力を用いることで羊水由来iPS細胞を角化能力を持ったケラチノサイトに分化誘導した。さらにケラチノサイトを3次元培養することで積層化した人工皮膚を作成することができた。このiPS細胞由来人工皮膚を胎児脊髄髄膜瘤モデルラットの妊娠中に移植したところ、皮膚の再生所見が得られた。これは低侵襲でかつ子宮内で成長する胎児に応用できる画期的治療法になり得る。現在はこのラットモデルの胎盤解析を行い、レチノイン酸と胎盤形成との関連を見出している。この結果を元にラットの生存期間が延長すればさらなる長期予後の検討が可能になる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊髄髄膜瘤は皮膚や皮下組織が欠損するため脊髄が体表に露出し神経が障害される。iPS細胞は体の様々な細胞に分化する能力を持っている。我々はこの特徴を利用して、ヒト羊水から樹立されたiPS細胞をケラチノサイトに分化誘導した。さらにiPS細胞由来ケラチノサイトから人工皮膚を作成し、脊髄髄膜瘤ラットモデルに移植した。人工皮膚移植部では、ラットの皮膚が再生してくる所見が得られた。この結果から、羊水中であってもiPS細胞由来人工皮膚を移植することで脊髄髄膜瘤が治療できる可能性が見出された。これは侵襲が少なく、胎児にとって自分の細胞であることから胎児の成長に合わせた治療が可能になる画期的な治療法である。
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