研究課題/領域番号 |
15K19806
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
下平 政史 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60597821)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ハイドロコイル / 肺動静脈奇形 / 塞栓術 |
研究成果の概要 |
肺動静脈奇形に対するコイル塞栓術は、第一選択の治療法として広く施行されている。しかし、塞栓術後に留置したコイルの部分に血流が再発する“再開通”が大きな問題点であった。本研究では、血栓形成に依存せずに血管を閉塞可能なハイドロコイルを用いた塞栓術の有用性を検討した。37患者の57病変の肺動静脈奇形に対してハイドロコイルを用いた塞栓術を施行し、57病変のうち56病変においてハイドロコイルの留置に成功した。平均経過観察期間19ヶ月(2-47ヶ月)にて、いずれの病変においても再開通は認められず、肺動静脈奇形に対するハイドロコイルを用いた塞栓術は再開通の防止に有用であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺動静脈奇形は、肺動脈と肺静脈の異常な右左短絡である。慢性低酸素血症により、労作性呼吸困難やチアノーゼなどの症状のほか、静脈血内の血栓や細菌が、肺の毛細血管にトラップされず左心系に流れ、脳梗塞や脳膿瘍という重篤な中枢神経系合併症を引き起こす。このため、無症候性であっても治療適応となり、コイル塞栓術が現在第一選択の治療法であるが術後の再開通が大きな問題点であった。本研究ではハイドロコイルを使用することにより術後の再開通率を減少させることを明らかにした。これにより肺動静脈奇形を有する患者は再治療を受ける必要がなくなり、患者の負担軽減および医療経済に貢献できる結果と考える。
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