研究課題/領域番号 |
15K19866
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
三浦 卓也 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (30722136)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腫瘍促進TAM / 抗腫瘍T細胞 / TLR3 / TLR9 / 腫瘍免疫 |
研究成果の概要 |
肝外胆管癌患者において腫瘍促進TAM高浸潤および抗腫瘍T細胞低浸潤が予後に悪影響を及ぼすことを明らかにした。In vitro研究で予定した実験計画の見込みが外れ計画変更を要した。学内協力体制から実現可能な研究方法を考慮し、TLR3に着目した。腫瘍細胞がnecrosisを起こした際、それから放出されるDAMPsと呼ばれる内在性因子が腫瘍微小環境ではTLR3を介して腫瘍促進または抑制に働くとされている。本研究では腫瘍細胞のTLR3発現はリンパ節転移に関連し、CCL2、CCL5、IL-8の発現を誘導することが示唆され、TLR3の腫瘍細胞発現は周囲微小環境に影響を与え転移能に関連することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍促進TAMを標的とし、抗腫瘍T細胞浸潤を調節することで予後の改善が期待できることを示唆した一方、TLR3という免疫機構に関連するシステムが腫瘍細胞に存在し、それが腫瘍微小環境に影響を与え、腫瘍の進展に寄与することを示唆したことが研究成果である。この知見は、宿主に存在する免疫機構の中心的存在であるマクロファージやT細胞を標的とする場合、それらの免疫機構を調節することは、腫瘍細胞にも影響を及ぼす事実を示している。腫瘍免疫の複雑系を示唆し、微小環境を標的とする際、腫瘍細胞自体にも着目する必要があることを示したことに社会的意義がある。
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