研究課題/領域番号 |
15K19884
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三代 雅明 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (70645077)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 大腸癌 / グルタミン / KRAS / グルコース |
研究実績の概要 |
NIH3T3にKRASを過剰発現させた細胞株と、DLD1でKRAS遺伝子を抑制した細胞株を用いた実験結果からヒト大腸癌細胞の全ゲノムDNAにはglutamine代謝のリプログラミングに関わる因子が内包されているが、それらのKRAS依存性は膵癌とは異なることが示唆された。さらにこの結果を追求するためmetabolome解析を行ったところ、DLD1におけるKRAS遺伝子の抑制は代謝産物に大きな影響を与えず、KRAS遺伝子単体での影響は少ないものと考えられた。またglutamineのみで生存可能な大腸癌細胞株DLD1と生存不可能な大腸癌細胞株HT29を比較すると、DLD1ではglucose欠乏状態においてもTCAサイクルの代謝産物が維持され、その生存はROS産生とATP産生の微妙なバランスに依存していることが明らかとなった。DLD1はglutamineを巧みに利用することで栄養飢餓状態に対応していることが予想されたため、DNAアレイによりglutamine代謝に関連する分子の検討を行ったところglutamineの代謝酵素であるGLUD1とaspartate‐glutamate carrierの構成要素であるSLC25A13が培養条件により大きく発現が変化していることがわかった。151例の大腸癌サンプルを用いた免疫染色の結果から、GLUD1とSLC25A13は大腸癌の悪性度とともに予後とも深く関連していることが明らかとなり、これらの分子は難治性大腸癌に対して新たな治療ターゲットとなることが期待される。
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