研究課題/領域番号 |
15K20013
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
岩橋 弘樹 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (10621823)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 発育成脊柱管狭窄 / 疫学研究 / MRI / 腰部脊柱管狭窄症 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、未だ疾患概念の確立がなされていない腰部脊柱管狭窄症の原因の一つである発育性脊柱管狭窄に着目し、疫学データを用いて、脊柱管前後経の標準値を明らかにするとともに、腰部脊柱管狭窄症発症リスクに関する発育性狭窄のカットオフ値を求めることであった。平成27年度には平成25年度に和歌山県T町でおこなった疫学調査(第2次The Wakayama Spine Study)のデータを元に、797名の一般地域住民の腰椎MRI画像を解析し、MRI横断像における脊柱管前後径の標準値を明らかにした。脊柱管前後径はL2: 23.1±2.1、L3: 22.7±2.4、L4:21.6±2.7、L5:18.8±2.9(mm)と下位腰椎ほど狭いという結果であった。L4高位での脊柱管前後径の性別・年代別変化では男性より女性の方が有意に広く、男女とも年齢と共に狭くなっていた。腰部脊柱管狭窄症による下肢症状と脊柱管前後径の関連性を多変量回帰分析で検討した結果、L4脊柱管前後径は下肢神経症状と有意に関連していた。殿部・下肢痛に対するL4脊柱管前後径のカットオフ値をROC解析で求め、21.15mm未満を骨性狭窄ありとしロジスティック回帰を行うと、オッズ比1.79[95%CI:1.17-2.75]となった。また、平成27年10月から12月にかけては和歌山県H町で第3次The Wakayama Spine Studyの検診を行ない、約800名の一般地域住民を対象に、全脊柱MRI、レントゲン、整形外科医による診察所見を含む、脊椎データを収集した。今後、縦断的に疫学データを解析していくことにより、発育成脊柱狭窄と、腰部脊柱管狭窄症による下肢神経症状との原因結果関係を明らかにしていく方針である。
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