研究課題/領域番号 |
15K20191
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
上野 貴雄 金沢大学, 附属病院, 助教 (30623649)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 頭頸部癌 / 抗癌剤 / ミセル化 / 化学療法 / ミセル化薬剤 / ミセル |
研究成果の概要 |
ミセル化シスプラチンはミセルが崩壊することで、内包する抗癌剤が放出され、抗腫瘍効果を発揮する。ミセル化により血中の安定性が向上し、EPR効果で腫瘍内濃度は高まるが、集積効果に比して抗腫瘍効果の上昇が少ない。ミセル化薬剤は一種の徐放性の薬剤であり、内部の抗癌剤を一気に放出させることができれば、抗腫瘍効果が高まるのではないかと考えた。そこで、ミセルは塩化物イオン濃度が高いほど、溶液の温度が高いほど崩壊しやすい点に着目した。高濃度NaClの併用投与は、頭頸部癌Cell lineでは抗腫瘍効果が高まる結果が得られたが、OSC-19舌移植モデルマウスでは有意な結果が得られなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のところ、頭頸部癌においてシスプラチンを凌駕する抗がん剤も分子標的薬もない。このシスプラチンの副作用軽減と効果を増強する方法の一つとしてミセル化がある。腫瘍への薬剤集積の増加に比して、抗腫瘍効果がの上昇が少なく、ミセル化薬剤が徐放性である点が問題と考えた。シスプラチンは濃度依存性薬剤のため、ミセルの崩壊を人為的に早めることができれば抗腫瘍効果が高まるのではないかと考えた。想定したような結果は得られなかったが、引き続き癌の治癒率を高めるための手段を検討することは重要であると考える。
|