研究課題
若手研究(B)
本研究により、優性阻害性p53変異体R248Qは、口腔扁平上皮癌細胞の浸潤、運動、接着能の増強に働く一方で、優性阻害性のないR248Wでは浸潤、運動、接着能の増強はみられないことがわかった。次に、SCIDマウスを用いた転移能の比較では、口腔癌細胞株SAS細胞に導入したDominant Negative変異の有無によってリンパ節への転移の頻度に有意な差は認めなかった。最後に、SAS細胞の抗がん剤・放射線抵抗性について検討した。5-FU、シスプラチンおよび放射線照射のいずれも、SAS細胞に導入したDominant Negative変異の有無によって抵抗性に変化を認めなかった。