研究課題/領域番号 |
15K20509
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
金丸 博子 (塚田博子 / 塚田 博子) 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (30464019)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 下歯槽神経 / 末梢神経損傷 / 神経再生 / VEGF / 末梢神経再生 / 歯学 |
研究成果の概要 |
本研究では、障害を受けた末梢神経の再生と血管新生との関係性を明らかにするため、マウスの下歯槽神経切断モデルを用いて、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)とその受容体(VEGF-R)の発現パターンを免疫組織学的に検討した。VEGFおよびVEGF-Rは下歯槽神経切断を契機に、再生軸索の伸長に先行して活性化することを明らかにした。また、VEGF中和抗体の投与によるVEGF-VEGFRシグナルの阻害は血管内皮細胞の遊走とその後に続く軸索伸長を抑制した。以上の結果から、神経損傷後にはVEGF-VEGFRシグナルの即時応答がその後の神経再生に重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
末梢神経損傷後の知覚障害や疼痛には交感神経ブロックやレーザー照射など、血流増加を促すような治療法が従来から行われており、臨床的な治療効果をあげているものの、その詳細なメカニズムについてはわかっていない。本研究により軸索再生にはVEGF-VEGFRシグナルの活性化がその後の神経再生に重要であることが示され、これは上記の臨床的背景を裏付ける結果である。本研究結果は末梢神経再生の機序の解明につながるものであり、神経再生過程で生じる神経腫などの神経病変やそれに伴う難治性疼痛の治療法の開発へ貢献できると考えられる。
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