研究課題/領域番号 |
15K20517
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
正元 洋介 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (80585745)
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研究協力者 |
中川 記世子
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 下歯槽神経 / 再生 / 仮骨延長術 / 人工神経移植 |
研究成果の概要 |
以前の報告で、小範囲の下顎欠損に対して仮骨延長術にて骨再建と下歯槽神経の再建を行うことは可能であったが、広範囲の下顎欠損に適応した場合では、神経の再建は困難であった。そこで人工神経移植を併用し、効率的な神経断端間の接合を図り、下歯槽神経を再建する方法を模索した。 ビーグル犬に広範な下顎欠損を製作し、仮骨延長術のみと、人工神経移植を併用した仮骨延長術にて下顎骨を再建した2群に分け、回復した下歯槽神経の活動電位、神経トレーサーによる神経の連続性の確認、摘出した下顎骨を組織学的に検索し再生神経の評価を行った。人工神経移植併用群の1頭で再生神経の活動電位が得られ、組織的にも下歯槽神経の再生がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
広範な下顎欠損は悪性腫瘍などの術後にしばしば生じ、従来は金属プレートと腓骨などのの骨移植による再建が一般的であるが、本来下顎骨に内包される下歯槽神経の再建はあまり行われていない。以前に報告したように下顎骨の再建に仮骨延長術を用いると骨とともに内包する下歯槽神経も再建することが可能であった。神経の再建には従来自家神経移植が広く用いらていれるが、この方法では採取する神経の支配領域に必ず機能障害が生じる。本研究では仮骨延長術と人工神経移植を併用することで、下顎骨を他組織の負担を伴わず、また神経を内包した本来の形態のまま再建できることができ、患者負担の少ない手術方法の一助になることが示唆された。
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