研究課題/領域番号 |
15K20583
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
疋田 理奈 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 非常勤講師 (90706904)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 口唇口蓋裂 / 脳科学 / fMRI / 視聴覚統合 / 構音障害 / 聴覚認知 / モーションキャプチャー / マガーク効果 / 言語障害 / 視聴覚音声統合処理プロセス / 瘢痕 / 視聴覚音声統合処理 |
研究成果の概要 |
CLP患者は、歯科医師が臨床で遭遇する頻度の最も多い先天異常疾患である。近年成人期においても構音障害を有するCLP患者は特有の聴覚認知様式をもち、脳機能との関連が示唆されているが詳細は明らかでない。そこで成人CLP患者における長期的構音障害と聴覚認知様式を脳科学的に解明した。結果、異常構音を正しく判定できた患者では、健常成人とは異なるパタンではあるが高次聴覚中枢の聴覚連合野や聞き慣れた音を識別する脳領域の賦活を認めた。一方異常構音を判定できなかった患者では聴覚関連領域の賦活は認められなかった。以上より長期的構音障害は聴覚認知とその基盤となる脳の神経活動に影響を与えることが推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、CLP患者をモデルとして音声言語コミュニケーションを視聴覚情報に着目し解明することは、様々なコミュニケーション障害の病態解明のみならず、治療に対する新たな理論的基盤の構築に有用であると思われる。また従来、主観的指標に依存してきた言語聴覚療法に、神経科学的反応に基づく客観的な治療評価指標を提供することが可能であろう。さらに、歯科領域からコミュニケーション障害にアプローチすることは、リハビリテーション医学や社会医学といった複合的学問領域への、歯科医学の活躍領域を大きく広げることに繋がると考える。
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