研究課題/領域番号 |
15K20913
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
泌尿器科学
医用システム
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
石井 琢郎 千葉大学, フロンティア医工学センター, 特任助教 (50748754)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 下部尿路症状 / 超音波動画処理 / 数値流体力学 |
研究実績の概要 |
本研究では尿路内の形態と流れや症状との関係をより明らかにすることと,従来では困難であった尿道壁面の動き情報を数値計算に適用することを目的とし,主に【課題1】狭窄した尿路に対する様々な切開方向や深さによる流れへの影響を検討することと,【課題2】超音波診断装置による排尿時の尿道内腔の形状変化を抽出するための基礎検討を実施した. 課題1については,従来膀胱頸部硬化症などに対して実施されるTrans-Urethral Incision (TUI)という治療に則り,狭窄を模した尿道形状Computer Graphics(CG)モデルに6時方向や5,7時方向の切開を様々な深さで加え,内腔の流れをシミュレーションすることにより,切開による形態変化と症状改善との関係性を調べた.膀胱収縮力や許容される切開量によって,至適な切開方向が存在することが示唆されたが,今後膀胱機能を含めた数値計算による更なる検討が必要であると考えられた. また,課題2については,3次元超音波診断装置により下部尿路の排尿時の形態変化を計測することを前提に,排尿の超音波による観察に適したプローブ配置や撮像パラメータを明らかにする準備として,下部尿路周辺の音響的/構造的に生体等価性を持つファントムの開発に取り組んだ.下部尿路展開時の尿道内腔形状の型を作り,凍結融解法を用いたPolyvinyl alcohol (PVA) Cryogelで成型した(以下,管腔ファントム).この管腔ファントムを内腔を陰圧にして閉塞させた状態で,周囲をゼラチンで固めることにより,膀胱端側の圧力により閉塞と解放を繰り返す動的な尿道ファントムを構築した.超音波計測による動的な形態情報とカテーテルによる膀胱内圧測定を組み合わせることにより,より詳細な尿道内腔における流れの可視化が可能となり,高精度な診断や局所療法支援へと発展することが期待される.
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