研究課題/領域番号 |
15K20934
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
救急医学
外科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
室屋 充明 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90431866)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | デクスメデトミジン / 手術麻酔管理 / 高齢者医療 / 心臓外科手術 / 心臓血管外科手術 / 周術期医療 / 交感神経抑制 / 周術期生体管理 / 外科 / 循環器・高血圧 / 麻酔科学 |
研究成果の概要 |
全身麻酔時のデクスメデトミジン併用が血行動態に与える影響を、高齢者、心臓手術を対象に検討した。多大な侵襲となる胸骨切開時の収縮期血圧上昇を比較したところ、抑制の傾向を認めたが、症例ごとの差が大きかった。 デクスメデトミジンにより侵襲時のバイタル変動が抑制される可能性が示唆されたが、有意差をもって示すには至らなかった。βブロッカー使用症例の減少も、バイタル変動の少なさを支持するものである。効果は症例ごとの差が大きかったが、術前の心予備能が影響した可能性が考えられる。更なる統計学的検討により、背景となる交絡因子を抽出することで、デクスメデトミジン使用がより適当となる対象群を見つけられる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
手術医療においては、全身麻酔下に生体に多大な侵襲が与えられる。心臓血管外科症例に代表される侵襲の大きな手術が積極的に取り組まれる一方で、高齢者がそのような手術を受ける機会も近年益々増加しており、侵襲制御技術の向上が求められている。手術侵襲に伴う交感神経の亢進や血圧変動は、可能な限り抑制することが麻酔管理上求められるが、近年適応範囲が見直されているデクスメデトミジンは、その鎮静作用と交感神経抑制作用により、循環動態を安定させる可能性がある。 本研究により、デクスメデトミジンが侵襲時のバイタル変動抑制に寄与する可能性を示唆されたが、同時に、効果の高い群と低い群が存在する可能性が示唆された。
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