研究課題/領域番号 |
15K20983
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
芸術一般
美術史
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
京都 絵美 (平 絵美 / 京都絵美) 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 講師 (40633441)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 和様化 / 絵画 / 技法材料 / 模写 / 絹本 / 和様 / 絹本絵画 / 仏画 / 復元 / 色料 / 藍 / 石窟壁画 / 絹 / 美術史 / 芸術表現 / 仏教絵画 |
研究成果の概要 |
本研究は主に様式論や画史、画論等によって検討されてきた「和様化」という言説について、写し描く行為に主眼を置きつつ、平安、鎌倉時代の仏教絵画と宋代著色絵画との比較を中心に、実技的な側面からその具体相を考察したものである。本研究では材料や表現技法の分析、また実技による検証を通して、宋代絵画に見られる、色料と絹の透明性を効果的に生かす彩色法や、用絹法など技術的な部分での日本絵画との差異を明らかにし、それぞれの色彩や装飾、線描に対する認識や絵画観について考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで絵画史において和様化を論じられる際には、主に能動的な「取捨選択」に意識が持たれてきた。本研究では作画の場における学びと技の伝達という側面を重視し、日本の仏教絵画と宋代絵画にみられる技術的差異に注目した。実技の教えは、肝心の部分は口承伝達や言外の感覚の共有によることが多いため、工房、師弟関係のような技能を相承される「場」がある場合と、入手した請来絵画や粉本といった「手本」に学び作画する場合とでは理解に差が生じる。本研究は絵画制作における実技の継承という新たな視角を提示し、技法材料の分析から、それぞれの技法の特質と絵画観を捉えたものである。
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