研究課題
若手研究(B)
ベトナムの家禽では高病原性鳥インフルエンザウイルス(HPAIV)と低病原性鳥インフルエンザウイルス(LPAIV)が共に蔓延している。本研究では両者が単一個体に重感染した場合にHPAIVの病原性が変化するか検討した。結果、LPAIVが先行しているアヒルに対して、HPAIVの病原性が減弱することが分かった。本現象には両ウイルス間の抗原交差性やLPAIVによる自然免疫の誘導が関与している可能性が考えられた。
高病原性鳥インフルエンザウイルス(HPAIV)と並行して低病原性鳥インフルエンザウイルス(LPAIV)が家禽で流行している国が、アジア各国を中心に認められている。本研究により、HPAIVによる症状の顕在化がLPAIVの流行により抑えられ、HPAIVが浸潤している家禽群の同定を困難にしていることが示された。HPAIVの排除には、LPAIVのコントロールも併せて必要であると考えられ、本成果は今後の鳥インフルエンザ対策において有効な手段を講じていく上で強力な科学的根拠となる。
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Emerging Infectious Diseases
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Virology
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