消化管癌に対する新しいレーザー光線力学的診断の基礎的・臨床的研究

• 研究課題/領域番号: 15K21236
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 消化器内科学; 病態検査学
• 研究機関: 長崎大学
• 研究代表者: 松島 加代子 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (90404293)
• 研究協力者: 磯本 一 鳥取大学, 医学部附属病院・消化器内科, 教授 (90322304) ; 荻原 久美 長崎大学, 病院(医学系), 医員
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円); 2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円); 2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
• キーワード: 光線力学的診断 / 消化管癌 / 光線力学診断 / 光線力学療法

研究成果の概要

光線力学的診断法（photodynamic　diagnosis：以下PDD）は、がん細胞に集まる光感受性物質を投与した後、病変部にレーザー光（励起光）を照射して、がんを蛍光発色させることで腫瘍の局在を同定することができる。早期癌に対する簡便で侵襲の低い診断法として有利である。また、この原理を用いた光線力学療法（PDT）へとつながる。本研究では消化管癌におけるPDDの有用性を検証した。胃癌、バレット食道癌では病変の同定に有用であることが確認された。ただし、分化度が低い胃癌では検出率が低く、その原因はがん細胞における光感受性物質の代謝が影響しているということを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] Expression of coproporphyrinogen oxidase is associated with detection of upper gastrointestinal carcinomas by 5-aminolevulinic acid-mediated photodynamic diagnosis (2017)
  • 著者名/発表者名: Ogihara Kumi、Isomoto Hajime、Kurumi Hiroki、Kanda Tsutomu、Hashisako Mikiko、Tabata Kazuhiro、Ishii Hiroyuki、Ohnita Ken、Yamaguchi Naoyuki、Akazawa Yuko、Matsushima Kayoko、Takeshima Fuminao、Kunizaki Masaki、Hidaka Shigekazu、Nanashima Atsushi、Fukuoka Junya、Nagayasu Takeshi、Nakao Kazuhiko
  • 雑誌名: Photodiagnosis and Photodynamic Therapy 巻: 19 ページ: 15-21
  • DOI: 10.1016/j.pdpdt.2017.04.003
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 消化器癌に対するPDD…とくに胃腫瘍に対する5-ALAを用いたPDD (2015)
  • 著者名/発表者名: 松島加代子, 磯本一, 荻原久美, 妹尾健正, 山口直之, 大仁田賢, 竹島史直, 中尾一彦
  • 雑誌名: G.I.Reasearch 巻: 23(4) ページ: 323-331
• [雑誌論文] In vivo fluorescence navigation of gastric and upper gastrointestinal tumors by 5-aminolevulinic acid mediated photodynamic diagnosis with a laser-equipped video image endoscope (2015)
  • 著者名/発表者名: Isomoto H, Nanashima A, Senoo T, Ogiwara K, Hashisako M, Ohnita K, Yamaguchi N, Kunizaki M, Hidaka S, Fukuda H, Ishii H, Matsushima K, Minami H, Akazawa Y, Takeshima F, Fukuoka J, Nagayasu T, Nakao K.
  • 雑誌名: Photodiagnosis and Photodynamic Therapy 巻: 12(2) 号: 2 ページ: 201-208
  • DOI: 10.1016/j.pdpdt.2015.03.006
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] 当院における食道癌PDTの現状と課題 (2018)
  • 著者名/発表者名: 松島 加代子、荻原 久美、山口 直之、中尾 一彦
  • 学会等名: 第72回日本食道学会学術集会
• [学会発表] 細胞内GSH濃度がTalaporfin-PDTに与える影響についての検討． (2017)
  • 著者名/発表者名: 荻原 久美、松島 加代子、山口 直之、磯本 一、中尾 一彦
  • 学会等名: 第103回日本消化器内視鏡学会九州支部例会
• [学会発表] 炎症性腸疾患症例に発生した下部消化管腫瘍の臨床的検討． (2017)
  • 著者名/発表者名: 松島 加代子、大仁田 賢、赤司 太郎、北山 素、橋口 慶一、南 ひとみ、冨永 哲郎、本田 琢也、赤澤 祐子、森田 道、野中 隆、山口 直之、竹下 浩明、藤田 文彦、入江 順二、澤井 照光、竹島 史直、浜田 久之、中島 正洋、中尾 一彦
  • 学会等名: 第109回日本消化器病学会九州支部例会
• [学会発表] 当院で経験した炎症性腸疾患（IBD）関連腫瘍とIBDに対する検査法・治療薬との関連性の検討． (2017)
  • 著者名/発表者名: 松島 加代子、大仁田 賢、赤司 太郎、北山 素、橋口 慶一、本田琢也、赤澤祐子、森田 道、野中 隆、山口 直之、竹下 浩明、伊藤 信一郎、入江 順二、藤田 文彦、澤井 照光、浜田 久之、中島 正洋、竹島 史直、中尾 一彦
  • 学会等名: 第110回日本消化器病学会九州支部例会
• [学会発表] CRT後局所再発食道癌に対してタラポルフィンPDTが奏効した2例． (2017)
  • 著者名/発表者名: 嶋倉 茜、荻原 久美、北山 素、橋口 慶一、松島 加代子、赤澤 祐子、山口 直之、大仁田 賢、竹島 史直、中尾 一彦
  • 学会等名: 第104回日本消化器内視鏡学会九州支部例会
• [学会発表] 食道癌に対する内視鏡治療（ESD/PDT）を中心とした集学的治療戦略 (2016)
  • 著者名/発表者名: 塩田純也、山口直之、荻原久美、中鋪 卓、橋口慶一、南 ひとみ、松島加代子、赤澤祐子、大仁田 賢、竹島史直、宿輪三郎、中尾一彦
  • 学会等名: 日本消化器病学会九州支部例会
  • 発表場所: ホテル日航熊本(熊本県・熊本市）
  • 年月日: 2016-11-25
• [学会発表] Expression of CPOX and PEPT1 Is Associated With Detection of Upper Gastrointestinal Carcinomas By 5-Aminolevlinic Acid Induced-Photodynamic Diagnosis. (2016)
  • 著者名/発表者名: Ogihara K, Isomoto H, Ishii H, Minami H, Akazawa Y, Yamaguchi N, Ohnita K, Takeshima F, Hidaka S, Matsushima K, Hashisako M, Tabata K, Nagayasu T, Fukuoka J, Nakao K
  • 学会等名: Digestive Disease Week2016
  • 発表場所: サンディエゴ（米国）
  • 年月日: 2016-05-21
  • 国際学会