研究課題/領域番号 |
15K21296
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
天文学
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
高橋 隼 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 特任助教 (80648957)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 地球照 / 月食 / 偏光観測 / 生命探査 / 系外惑星 / 太陽系外惑星 / 検出可能性 / 光赤外線天文学 / 生命居住可能性 / 観測手法 |
研究成果の概要 |
月面地球照および月食の偏光観測を行い、次の結果を得た。(A) 地球反射面に占める海の割合が大きいほど、反射光の近赤外偏光度は高めになる。(B) 地球反射光の偏光度が最大となる位相角(光源-対象-観測者のなす角)は、可視光よりも近赤外線のほうが大きい。この観測特徴は「地球と同程度の光学的厚み(透明度)をもつ大気」の存在を指し示すものと考えられる。(C) 初めて月食の偏光度スペクトルを取得し、波長600nm以下や酸素分子の吸収波長で2-3%程度の偏光を検出した。地球大気透過光の偏光度は「雲の空間分布」に関係していることが示唆された。 これらの偏光特徴を用いた生命居住可能性の調査が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、月面地球照および月食の偏光観測により、「海の存在」、「大気の透明度」、「大気組成」、「雲の空間分布」に対応すると考えられる特徴を得た。これらはいずれも惑星における生命居住可能性に関係すると考えられ、中でも「海の存在」は生命活動に極めて重要である。本研究で得た観測特徴が太陽系外惑星に見られるかどうかを調べれば、系外惑星の生命居住可能性について情報を得ることができると期待される。つまり、本研究の成果は、有効な地球外生命探査の実現に貢献しうる。「我々は孤独なのか?」という人類社会が抱いてきた根源的な問いに答えるための一歩であるとも言える。
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