ナトリウム依存性グルコース輸送体(SGLT)による体液量調節機構の解明

• 研究課題/領域番号: 15K21321
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 腎臓内科学; 薬理系薬学
• 研究機関: 自治医科大学
• 研究代表者: 増田 貴博 自治医科大学, 医学部, 講師 (10424037)
• 研究協力者: Vallon Volker カルフォルニア大学, サンディエゴ校・医学部, 教授
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
• キーワード: SGLT2阻害 / 体液量 / 利尿薬 / ホメオスタシス / Na利尿 / 生体電気インピーダンス / 浸透圧利尿 / SGLT / SGLT2阻害薬 / 体液貯留 / 生体恒常性 / 体水分量 / SGLT2 / Na輸送 / 生体電気インピーダンス法 / 糖尿病

研究成果の概要

本研究では、SGLT2阻害薬には潜在的なNa利尿作用がある一方、体液量の恒常性維持に重要な役割を果たすことを明らかにした。動物モデルへのSGLT2阻害薬投与により、①食餌量・飲水量と独立した尿中Na排泄促進・尿量増加作用があること ② 体液貯留のない非糖尿病モデルでは、食餌量・飲水量増加により代償され体液量を減少させないこと ③体液貯留高血圧モデルでは、尿量増加を介した体液量減少効果があること を明らかにした。さらに、体液貯留を伴う糖尿病腎障害患者へのSGLT2阻害薬投与は、開始3日目をピークとした尿量及び尿中Na排泄促進を介して、細胞外水分量優位に体液貯留を改善させることを明らかにした。

研究成果

• [国際共同研究] University of California San Diego(米国)
• [国際共同研究] University of California San Diego(米国)
• [国際共同研究] University of California San Diego(米国)
• [国際共同研究] University of Wurzburg(Germany)
• [雑誌論文] Sodium-Glucose cotransporter 2 Inhibition with Dapagliflozin Ameriorates Extracellular Volume Expansion in Diabetic Kidney Disease Patients (2017)
  • 著者名/発表者名: Masuda T, Ohara K, Murakami T, Imai T, Nakagawa S, Okada M, Miki A, Myoga A, Onishi A, Sekiguchi C, Miyazawa Y, Akimoto T, Saito O, Muto S, Nagata D
  • 雑誌名: POJ Diabetes and Obesity Management 巻: 1 ページ: 1-8
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] SGLT2阻害薬と浸透圧・Na利尿 (2017)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博、長田太助
  • 雑誌名: Medical Practice 巻: 34 ページ: 1849-1851
• [雑誌論文] SGLT2阻害薬が水・電解質バランスに及ぼす効果の検討 (2017)
  • 著者名/発表者名: 大原 健, 増田 貴博, 今井 利美, 岡田 麻里, 茗荷 宏昭, 伊藤 千春, 秋元 哲, 齋藤 修, 武藤 重明, 長田 太助
  • 雑誌名: 臨床体液 巻: 44 ページ: 28-32
• [雑誌論文] SGLT2が制御する心腎連関機序の解明 -新たな糖尿病治療戦略の構築- (2015)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博
  • 雑誌名: 自治医科大学紀要 巻: 37 ページ: 8-8
• [雑誌論文] Management of Diabetes Associated with Nephrotic Syndrome: Therapeutic Potential of Dapagliflozin for Protracted Volume Retention (2015)
  • 著者名/発表者名: Toshimi Imai, Tetsu Akimoto, Chiharu Ito, Takahiro Masuda, Daisuke Nagata
  • 雑誌名: Drug Target Insights 巻: 11 ページ: 29-31
  • DOI: 10.4137/dti.s31710
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] Comparative Effect of SGLT2 Inhibitor Dapagliflozin and Loop Diuretic Furosemide on Fluid Distribution (2018)
  • 著者名/発表者名: Masuda T, Ken Ohara1, Takuya Murakami1, Toshimi Imai1, Saki Nakagawa1, Mari Okada1, Hiromichi Yoshizawa1, Atsushi Miki1, Akihiro Myoga1, Izumi Nagayama1, Taro Sugase1, Akira Onishi1, Chuji Sekiguchi2, Yasuharu Miyazawa2, Tetsu Akimoto1, Osamu Saito1, Shigeaki Muto1, Daisuke Nagata1
  • 学会等名: ISN Frontiers 2018
  • 国際学会
• [学会発表] Dahl食塩感受性ラットにおいてSGLT2阻害薬が尿中Na排泄, 体液量に及ぼす効果の検討 (2017)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博, 渡邉裕子, 渡邉南, 福田恵子, 大原健, 長田太助
  • 学会等名: 第60回 日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: 仙台国際センター(宮城県仙台市)
  • 年月日: 2017-05-26
• [学会発表] Effect of Sodium-Glucose Cotransporter 2 Inhibitor on Fluid Distribution: Comprasion with Furosemide and Tolvaptan (2017)
  • 著者名/発表者名: Ohara K, Masuda T, Murakami T, Imai T, Nakagawa S, Okada M, Yoshizawa H, Miki A, Oka K, Asakura M, Sugase T, Onishi A, Akimoto T, Saito O, Muto S, Nagata D
  • 学会等名: ASN Kidney Week 2017
  • 国際学会
• [学会発表] Dahl食塩感受性ラットにおいてSGLT2阻害薬が尿中Na排泄, 体液量に及ぼす効果の検討 (2017)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博、渡邉裕子、渡邉南、福田恵子、大原健、長田太助
  • 学会等名: 第60回 日本腎臓学会学術総会
• [学会発表] SGLT2阻害薬ダパグリフロジンが尿中Na排泄・体液 量に及ぼす効果の検討 (2017)
  • 著者名/発表者名: 大原 健, 増田 貴博, 今井 利美, 岡田 麻里, 三木 敦史, 茗荷 宏昭, 秋元 哲, 齋藤 修, 武 藤 重明, 長田 太助
  • 学会等名: 第114回 日本内科学会総会・講演会
• [学会発表] SGLTによる体液量調節メカニズム -生体恒常性維持機能としての新たな可能性- (2017)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博
  • 学会等名: 第2回 川島カンファレンス
• [学会発表] SGLT2 inhibitor Ipragliflozin increases fluid and food intake to maintain body fluid volume and weight (2016)
  • 著者名/発表者名: Takahiro Masuda, Yuko Watanabe, Minami Watanabe, Keiko Fukuda, Akira Onishi, Volker Vallon, Daisuke Nagata
  • 学会等名: ASN Kidney Week 2016
  • 発表場所: McCormick Place (Chicago, USA)
  • 年月日: 2016-11-15
  • 国際学会
• [学会発表] SGLTによる体液量調節メカニズム -生体恒常性維持機能としての新たな可能性- (2016)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博
  • 学会等名: 第2回 川島カンファレンス
  • 発表場所: 内藤記念くすり博物館(岐阜県各務原市)
  • 年月日: 2016-10-22
• [学会発表] 浮腫を伴う糖尿病性腎症患者へのダパグリフロジン投与経験 (2016)
  • 著者名/発表者名: 大原健
  • 学会等名: 北関東若手腎臓フロンティア
  • 発表場所: 自治医科大学 (栃木県下野市)
  • 年月日: 2016-10-13
• [学会発表] SGLT2阻害薬イプラグリフロジンは,体内Na量や体液量と独立した機序により血圧を降下させる (2016)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博, 渡邉裕子, 渡邉南, 福田恵子, 大西央, Volker Vallon, 長田太助
  • 学会等名: 第39回 日本高血圧学会総会
  • 発表場所: 仙台国際センター(宮城県仙台市)
  • 年月日: 2016-10-02
• [学会発表] SGLT2阻害薬イプラグリフロジン(Ipra)は、飲水量・食餌量と独立した利尿作用により体液量を減少させる (2016)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博, 渡邉裕子, 渡邉南, 福田恵子, 大西央, Volker Vallon, 長田太助
  • 学会等名: 第59回 日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜 (神奈川県横浜市)
  • 年月日: 2016-06-18
• [学会発表] SGLTによる尿中Na排泄・体液量調節機構 (2016)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博
  • 学会等名: つくば腎セミナー
  • 発表場所: つくば国際会議場
  • 年月日: 2016-01-21
• [学会発表] Role of SGLT2 on urinary Na excretion and body fluid volume (2015)
  • 著者名/発表者名: Takahiro Masuda
  • 学会等名: Kidney Summit 2015
  • 発表場所: 第一ホテル東京
  • 年月日: 2015-12-19
• [学会発表] Effect of SGLT2 inhibitor Ipragliflozin on urinary Na excretion and body fluid volume (2015)
  • 著者名/発表者名: Takahiro Masuda, Yuko Watanabe, Keiko Fukuda, Minami Watanabe, Akira Onishi, Hermann Koepsell, Volker Vallon, Daisuke Nagata
  • 学会等名: ASN Kidney Week 2015
  • 発表場所: San Diego Convention Center
  • 年月日: 2015-11-07
  • 国際学会
• [学会発表] ナトリウム依存性グルコース輸送体(SGLT)2阻害時の尿中Na排泄・体液量調節機構の解明 (2015)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博, 渡邉裕子, 福田恵子, 渡邉 南, 大西央, Hermann Koepsell, Volker Vallon, 長田太助
  • 学会等名: 第6回 分子 腎臓フォーラム
  • 発表場所: グランフロント大阪
  • 年月日: 2015-09-05
• [学会発表] Effect of SGLT2 inhibitor Ipragliflozin on urinary Na excretion and body fluid volume (2015)
  • 著者名/発表者名: Takahiro Masuda, Yuko Watanabe, Keiko Fukuda, Minami Watanabe, Hermann Koepsell, Volker Vallon, Daisuke Nagata
  • 学会等名: JMU SYMPOSIUM 2015
  • 発表場所: 自治医科大学
  • 年月日: 2015-09-04
• [学会発表] SGLT阻害による腎臓での多面的作用 (2015)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博
  • 学会等名: 第27回 栃木腎フォーラム
  • 発表場所: 宇都宮グランドホテル
  • 年月日: 2015-06-11
• [学会発表] SGLT2阻害薬イプラグリフロジンが尿中Na排泄量, 体液量に及ぼす効果の検討 (2015)
  • 著者名/発表者名: 増田貴博, 渡邉裕子, 福田恵子, 渡邉 南, Hermann Koepsell, Volker Vallon, 長田太助
  • 学会等名: 第58回 日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場
  • 年月日: 2015-06-07