本研究は思春期における子どもの問題行動とこの時期の家族関係との関連を明らかにし、子どもの問題行動の低さと関連する家族関係の在り方を検討した。 予備調査により家族関係、ならびに子どもの問題行動を測定する尺度の精緻化を行い、最終的に中学生264名(男子135名、女子129名)のデータを用いて分析を行った。なお、家族関係の測定は、夫婦間、父子間、母子間における結びつきと勢力から行い、子どもの問題行動は、内在化問題、外在化問題、対人関係の問題から測定を行った。 その結果、家族成員間の結びつきが強く、勢力関係が均衡した家族関係が、子どもの問題行動の低さと関連することが示唆された。
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