研究課題/領域番号 |
15K21376
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美術史
美学・芸術諸学
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研究機関 | 岡山県立大学 (2017-2018) 成城大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
河合 大介 岡山県立大学, デザイン学部, 准教授 (10625495)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 分析美学 / 戦後美術史 / 意図主義 / 美術史 / 匿名性 / 現代アート / 戦後美術 / 前衛美術 |
研究成果の概要 |
本研究は、芸術作品の解釈において作者の意図を重視するか否かという美学的論争の問題点を明らかにすることである。そのために、1.美学的論争の再検討、2.具体例として、戦後日本の前衛美術、特に赤瀬川原平の作品と文章の分析、3.美術史における解釈の実践についての調査、4.哲学分野における意図概念に関する研究を行った。 その結果、作者、美術史家、哲学者と比べて、美学者たちが解釈における作者の意図を特権的に扱っていることがわかった。したがって、今後は解釈における意図の役割を他の資料とフラットに位置づけて、解釈と意図との関係を再考する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、作品解釈における作者の意図の役割について再検討の必要があることを明らかにした。すなわち、これまで美学分野では、解釈について考えるときに、意図が中心的な位置を占めてきたが、この構図を刷新し、あらたな視点から理論を再構成するための第一歩となる点で、学術的に重要である。また隣接の学問領域に対しても、一方で美術史研究における解釈行為が各人の恣意的な価値基準によってなされるのではないことを、他方で哲学研究にとっては、日常的な行為や発話における意図との違いを示すことで、意図概念に関する研究を促進するという点で、学術的な意義を持つ。
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