研究課題
若手研究(B)
本研究では既存の分子標的治療法がなく予後が悪いトリプルネガティブ乳癌(TNBC)の腫瘍内に少数存在し腫瘍の悪性化に重要な乳癌幹細胞の性質や維持機構の解明を目指した。p53欠損乳腺上皮細胞に癌遺伝子Rasを導入して形成されるTNBCでは一部の細胞が乳癌幹細胞の産生に密接に関わる上皮間葉転換(EMT)を起こし、上皮様と間葉様細胞が共存していた。ヒト乳癌細胞株や乳癌臨床検体においても同様の現象が見られ、両乳癌細胞がお互いにEMTとその逆反応であるMETを促進していることが明らかとなり、このバランスの破壊が新たな乳癌治療法の開発に繋がる可能性が示唆された。
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Cancer Sci
巻: 印刷中 号: 6 ページ: 1210-1222
10.1111/cas.13246