研究課題/領域番号 |
15K21650
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用薬理学
医療社会学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 泉美 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (20726971)
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研究協力者 |
大西 秀樹
山田 修平
川上 浩司
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 医療情報データベース / 精神科系薬剤 / 処方実態 / がん / 乳がん / 精神疾患 / リアルワールド |
研究成果の概要 |
2009-14年に新たに各がん(乳房,胃,大腸,子宮,前立腺,肺,肝臓,膵臓)のいずれかと診断され,過去半年は精神疾患の診断がなかった14661人を対象に,診断後13ヶ月間の新規の精神科系薬剤の処方実態を全国規模のデータベースで調査した。約半数が処方されベンゾジアゼピン系薬剤が最も多かった。処方割合は肺がんで最大,最少は前立腺がんだった。処方に影響する因子は化学/外科療法等で,女性や併存疾患のある患者も処方傾向にあった。がん診療拠点病院では一般病院と比して処方が少ない傾向にあった。本研究は,国際薬剤疫学会で発表,Psycho-oncology誌に採択,また精神科臨床Legotaでも紹介された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
診断が精神面に影響を及ぼしやすいがん種と,その後の治療経過が影響を及ぼしやすいがん種があること,また女性,併存疾患を有する患者,予後の悪いがん種で処方されやすい傾向にあり,化学療法の精神的負担の大きさも示唆された。またベンゾジアゼピン系薬剤が処方されやすい傾向にあることが改めて明らかになった。さらにがん診療拠点病院では,精神症状の緩和に携わる専門的な医師が,薬剤療法に限らず治療法を選択していることが示唆された。これらの結果はがん専門医,精神科専門医のいずれにもがん患者の精神的問題のための薬剤選択や治療法などを含めた医療提供,及び各種医療者の連携向上の一助になると考えられる。
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