研究課題/領域番号 |
15K21763
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(帰国発展研究)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
河村 耕平 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30787817)
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研究協力者 |
ル=ケモン マーク
ヴラセロス ヴァシリオス
ホプキンス エド
コルニエンコ タティアナ
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研究期間 (年度) |
2016 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 集団的意思決定 / 情報伝達 / 投票理論 / 非対称情報 / 限定合理性 / ネットニュース / 情報集計 / 投票モデル / コミュニケーション / 複数人コミュニケーション / 投票実験 / 社会学習 / 理論経済学 / 行動経済学 |
研究成果の概要 |
研究代表者の帰国後、すでに進行中だった国際共同研究をスムーズに継続し、更に日本国内での新たな共同研究者ネットワークを構築し発展させることができた。集団的意思決定における戦略的行動のなかでも、とりわけ「情報の伝達と集計」について、私的情報と公的情報が併存する状況における非効率的な投票行動に関する実験論文、そして中央銀行の市場に対する情報伝達をテキスト分析とゲーム理論を用いて分析した論文を出版した。また投票ゲームにおける最も効率的な投票行動を導出する論文、ウェブニュースの信頼性をゲーム理論的に分析する論文、その他複数の理論論文と実験論文を完成させ、研究報告を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題による研究成果の学術的意義は、複数人が集まって行う意思決定や、情報伝達といった社会活動の根幹に関わる人間行動の分析に、新たな知見を提供したことである。例えば投票ゲームの理論・実験分析においては、これまで文献において注目されなかった効率的な投票戦略があることを示した一方、それは現実にプレイされることはなく、ある種の限定合理性を分析に取り入れることが妥当であることを示した。社会的意義として主たるものは、中央銀行の情報発信、ネットニュース、政府の補助金政策等、さまざまな現実的な状況に関する個人・企業行動に対して、理論的に精緻であるばかりでなく、ゲーム理論の専門家でなくても十分に理解可能な直感的かつ新規性の高い説明を与えたことである。
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