研究課題
国際共同研究加速基金(帰国発展研究)
本研究により新しいがん治療に役立つ新規ナノ粒子を開発することができた。直径が約100nmの多孔性のナノ粒子の表面に様々な化合物を結合した。抗癌剤であるDaunorubicinを結合させ、がん細胞、がんスフェロイド、がんの鶏卵モデルを用いて、その有効性を示した。またBNCT治療に使うためにBPA(boronophenylalanine)を結合させることに成功した。さらにガドリニウムを結合させたMSNをつくり、新規放射線治療の開発をおこなった。
本研究の意義はメソポーラスシリカをベースにした新規のナノ粒子を開発することができた点にある。これらのナノ材料は抗がん剤のデリバリーに有効であり、またホウ素中性子捕捉療法や新規の放射線治療の開発に寄与する。特にガドリニウム含有ナノ粒子と単色X線を組み合わせた放射線実験により新規放射線治療の可能性を提示した。
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