研究課題/領域番号 |
15KK0038
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石井 弓 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 特別研究員 (50466819)
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研究期間 (年度) |
2016 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
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キーワード | 記憶論 / 東西交流史 / 戦争記憶 / 中国近現代史 / 記憶と歌 / 歴史と記憶 / オーラルヒストリー / コミュニティ論 / 中国史 / 戦争の記憶 / 歴史と歌 / グローバルヒストリー / 中国農村 / 文学と思想の東西交流 / 趙氏孤児 / 雨乞い / ヨーロッパ近代啓蒙 / コミュニティ / 記憶 / 中国農村研究 / 信仰と近代 / 記憶と歴史 |
研究成果の概要 |
Oxford大学で開催された2度の国際学会へ参加し、日中戦争の記憶及び物語『趙氏孤児』のヨーロッパへの伝播と農村の関係について、英語圏の研究者へ向けて発表した。また、世界各地の研究者が集まる研究会やワークショップに積極的に参加し、英語圏での中国研究及びヨーロッパの啓蒙期の研究把握に努めた。更に今後の共同研究のため、歴史、モダンアート、文化人類学、女性史といった多様な分野の研究者と交流し、3つのテーマについて学会発表や共同研究の計画を進めてきた。その間、論文執筆を行い、「戦争記憶をめぐる再帰的な歴史実践」論文が『パブリック・ヒストリー入門』(勉成出版、2019)にて出版された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
英語圏における中国研究は、主に中国人研究者によって担われている。このため日中戦争の記憶は中国国内の視点から論じられる傾向があり、アジアにおける複雑な戦争記憶は問題化されにくい。このため、日本人の中国研究者が、日中戦争の最前線で行ったオーラルヒストリー調査をもとに記憶の問題を英語で論じ世界に発信していくことは、社会的にも学術的にも重要である。加えて、世界では、現在戦争中の国、新兵器による大量虐殺、ジェノサイドなど多様な戦争があり、それらの記憶との繋がりを考えることで、戦争記憶研究が世界的な連関を持ったひとつのテーマとなり得る。本研究はその基礎を築いたと言える。
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