研究課題/領域番号 |
15KK0075
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
清水 由紀 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (30377006)
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研究協力者 |
ULEMAN James S. New York University, Department of Psychology, Professor
先崎 紗和 University of Wisconsin-Green Bay, Department of Human Development, Associate Professor
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研究期間 (年度) |
2016 – 2018
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
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キーワード | 特性推論 / 社会的評価 / 文化 / 社会化 / 母子相互作用 / 乳児 / 幼児 / 道徳判断 / 対人認知 |
研究成果の概要 |
本研究は,文化に固有の対人認知の個体発生的起源と伝達過程の解明を目的とする。具体的には,乳幼児期における特性推論や社会的評価の発達が,文化による影響をどのように受けるかを実験的アプローチにより検討した。 6ヶ月から4歳の乳幼児とその親を対象とした3つの研究から,文化に固有の対人認知は約3歳頃から現れることが示唆された。また,前言語期の乳児期からの親からの語りかけが,子どもが他者の行動を解釈するための足場かけ(scaffolding)となり,文化に固有の注意過程や道徳発達が伝達され得ることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多様な人々が相互作用する現代のグローバル化社会において,子どもの発達の文化的多様性を理解することは喫緊の課題と言える。しかし子どもの発達に関する比較文化的研究は,研究実施の困難さから世界的にもほとんど研究拠点がない。そのため,文化がどのように子どもの発達に影響を及ぼし得るのかについて十分に明らかにされて子なった。 本研究では,発達心理学,社会心理学,文化心理学の3つのパースペクティブを融合することにより,その知見と方法論を互いに補い,統合し,対人認知の起源とその文化的発達の過程に関する包括的モデルを提案することができた。特に,親から子どもへの文化的伝達のプロセスの一端を明らかにすることができた。
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