研究課題/領域番号 |
15KK0120
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会心理学
|
研究機関 | 名古屋大学 (2018) 神戸大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
石井 敬子 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (10344532)
|
研究協力者 |
大石 繁宏 University of Virginiak, Columbia University, Department of Psychology, Professor
|
研究期間 (年度) |
2016 – 2018
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
|
キーワード | 文化 / 価値 / 認知 / 文化の維持・変容 / 社会化 |
研究成果の概要 |
連続再生法を用いた共同研究を日米で行い、参加者の再生のパターンにおける文化的な共通点と差異について分析を行った。特に、文化的な価値を反映したものの見方(分析的注意か包括的注意か)に対応し、アメリカでは中心的な事物に関連した事物(例えば家の前の道)の再生率が、日本では周辺的な事物(例えば雲)における再生率がそれぞれ高くなった。また、子どもの文化的産物に対する親のフィードバックの仕方が文化的産物に対する親の好みを反映した文化的な価値観(例えば調和)に対応する可能性についても検討し、その可能性と一致した結果が特に高齢者において強く見られた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文化と人の心の性質との相互構成過程を理解するにあたり、文化から人への影響は、その心の性質の文化依存性についての集約的な研究によってその理解が進みつつある。一方、なぜその文化差が生じるのか、特にグローバル化の昨今、情報のボーダレス化によってその文化的差異は減じても不思議ではないにもかかわらず、なぜその差は維持されてきているのかについて、文化の成員間でのコミュニケーションや相互作用の結果に着目することへの重要性や方法は論じられているものの、実証研究に乏しい。その意味で、他者に情報伝達する際、文化的価値に関連したものの見方に影響されたバイアスが生じることを実証的に示した本研究の意義は大きいだろう。
|