研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
本研究は若手A研究を発展させ、十数個の光点運動のみから他者行為を知覚可能なバイオロジカルモーション(BM)に関する発達モデルの構を目指した。提案モデルは、二つのモジュールから構成されている。一つはStep Detectorと呼ばれる、大まかな歩行情報を処理するモジュールであり、主として皮質下が関与することを想定した。もう一つはAction Evaluatorと呼ばれる、ヒトの動作・行為を詳細に処理するモジュールであり、大脳皮質が関与することを想定している。このモデルにより既存の研究結果を説明することが可能となった。さらに、コミュニカティブな動作を観察している際の脳波を9ヶ月児で計測した。
本研究は、顔・視線知覚に関する研究に比して遅れている「他者の動き知覚の発達メカニズム」に関する理論整備を行った。本研究プロジェクトでは、これまで顔・視線で提案されている2プロセスモデルを下敷きとして、バイオロジカルモーション(BM)知覚発達に関する理論モデルを構築した。これにより、これまでのBM知覚処理に関する知見を説明する理論的枠組を提案することが可能となり、当該領域をさらに発展させたと考える。また、本研究成果は非定型発達児のBM知覚処理の非定型性について新たな仮説を提唱することが期待される。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 3件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件) 図書 (2件)
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