研究課題/領域番号 |
15KK0130
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
廣瀬 陽子 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (30348841)
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研究協力者 |
スミス ハンナ ヘルシンキ大学, アレクサンテリ研究所, 研究者
コルホネン アンナ
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研究期間 (年度) |
2016 – 2018
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | 未承認国家 / 凍結された紛争 / ハイブリッド戦争 / 国家承認 / グランド・ストラテジー / 地政学 / 狭間の政治学 / 安全保障のジレンマ / ロシア / ウクライナ危機 / 民族自決 / 旧ソ連 / 旧ユーゴスラヴィア / EU(欧州連合) / NATO(北大西洋条約機構) / 北極圏 / 領土保全 |
研究成果の概要 |
未承認国家問題を、同問題と密接な凍結された紛争と絡めながら比較検討する本研究の主軸をなすのは、フィンランドのヘルシンキ大学アレクサンテリ研究所での在外研究である。同期間中、ドイツのIOSを拠点にした「サイレント・コンフリクト」に関する共同研究にも参加した。 共同研究を通じ、欧州の未承認国家の捉え方や脅威感を理解できたと共に、同問題を考える上でのハイブリッド戦争の意味や 「安全保障のジレンマ」理論での分析など、新たな研究の切り口を得られたことは極めて有益だった。同問題の分析手法が、クリミアや北方領土など領土問題にも部分的に適用できることから、今後の研究対象が拡大したことも特筆すべきだろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は以下の通りである。第一に、欧州の未承認国家の捉え方や脅威感を理解できた。第二に、ハイブリッド戦争の検討の重要性が明らかになった。第三に、本課題を「安全保障のジレンマ」理論による分析など、新たな切り口で分析する試みができた。第四に、未承認国家の分析枠組が他の領土問題にも部分的に応用可能であることがわかった。第五に、欧州とアジアの未承認国家問題は異なる論理で考えなければならないことも明らかになった。 社会的意義として、戦争・平和研究で新たな視点を展開できたこと、また北欧を中心とした欧州の研究者との研究協力基盤構築により、日本の研究の国際化に貢献できた意義も大きいと考える。
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