研究課題/領域番号 |
15KK0186
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
劔 隼人 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (60432514)
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研究期間 (年度) |
2016 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | 有機ケイ素還元剤 / 低原子価錯体 / 還元的切断 / メタセシス反応 / 前周期遷移金属 / 環化付加反応 / アゾ化合物 / メタロリガンド / 還元的活性化 / イミド配位子 / ピロール合成 / 表面有機金属化学 / 還元反応 / 固体触媒 / 有機分子還元剤 |
研究成果の概要 |
均一系錯体触媒と不均一系触媒の双方の利点を持つ次世代型触媒である、均一な活性サイトを有する「シングルサイト性不均一系触媒」の温和な条件下における高活性化を、多様な金属錯体の還元に適用可能な有機ケイ素還元剤を用いることで達成した。その結果、不均一系触媒を用いる際に必要な熱エネルギーの大幅な削減に成功し、さらに様々な置換基を有するアルケンを用いたメタセシス反応にも適用可能であることを明らかにした。また、有機ケイ素還元剤により得られる低原子価種が窒素間二重結合の切断にも有効であり、環化付加反応を経て、アゾベンゼンを原料とする触媒的なピロール合成にも有用であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不均一系触媒の活性化、特に単一の活性中心が表面に存在する「シングルサイト性不均一系触媒」に対して、金属錯体の還元反応に利用可能な有機ケイ素還元剤を用いることにより、温和な条件で触媒活性化が可能であるとする、不均一系触媒の利用時のエネルギーコストの大幅な削減につながる研究成果を得た。有機反応剤により不均一系触媒の表面状態を劇的に変えることが可能である本還元剤の役割は、不均一系触媒の改質や失活後の再活性化につながる基盤的知見となる点で、学術的にも意義深い成果である。
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