研究課題/領域番号 |
15KK0203
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
大幸 裕介 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70514404)
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研究協力者 |
Rouxel Tanguy Université de Rennes 1, Mechanics and Glasses, 教授
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研究期間 (年度) |
2016 – 2018
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | ガラス / プロトン注入 / プロトン伝導 / 燃料電池 / クリープ / 逆モンテカルロ / 放射光X線 / イオン伝導 / 分相 / 弾性率 / 内部摩擦 / 圧子圧入 / 粘弾性 / 応力緩和 / プロトン伝導性ガラス / 圧子圧入法 / マイヤー硬度 / ラマン分光法 / 高圧インピーダンス |
研究成果の概要 |
組成が比較的単純な2成分リン酸塩ガラスMO・P2O5 (M = Ca, Sr, Ba)を用いて燃料電池雰囲気で赤外線分光測定を実施したところ、ガラスへのプロトン注入速度はM = Ca < Sr < Baの順に大きくなった。放射光X線回折測定及び逆モンテカルロ計算よりガラスの原子配置を推定した。O-P-O 角度分布の半値幅は同様にCa < Sr < Baの順に広がり、ガラスネットワークとM2+カチオンの結合力が低下したことを示唆する。角度分布を基に算出した幾何学的制約因子(nc)とプロトン注入速度の間には負の直線関係が見られ、燃料電池電解質ガラスの組成探索に重要な知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
溶融法で作製直後のガラスはプロトン濃度が低いものの、燃料電池発電実験中にガラスのプロトン濃度が上昇することを見出した。プロトン注入速度の大きいガラスはより高い電池出力を示す。どのような構造のガラスにより速く安定にプロトンが注入されるか明らかにできれば、今後の中温域燃料電池開発に資する。ガラスの幾何学的制約因子ncとプロトン注入速度に負の直線関係が成り立つことを明らかにした。プロトン伝導性ガラス開発の重要な指標となる。他方、市販の高分子形燃料電池の電解質や超イオン伝導 性ガラスも分相することが知られている。音響測定より分相に伴うガラス構造の経時変化を高い精度で検出できることが明らかとなった。
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