研究課題/領域番号 |
15KK0261
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 大阪体育大学 |
研究代表者 |
石川 昌紀 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (20513881)
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研究期間 (年度) |
2016 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
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キーワード | アキレス腱 / 超音波 / 骨格筋 / 滑る / 泳ぐ / 運動効率 / トレーニング / 運動強度 / 生物学 / 進化 / バイオメカニクス / 疲労 |
研究成果の概要 |
身体運動における神経・筋・腱組織の制御メカニクスと競技スポーツ種目選手の筋・腱・骨格の形態的な特徴について調査した結果、トップクラスの長距離陸上競技選手の硬い足首は、腱の硬さではなく筋の硬さがランニング効率を高めていた点、逆に、短距離陸上競技選手の筋やアキレス腱の硬さには競技力と関係性が認められず、ハムストリングス近位の大きさが競技力と関係していた点、重力の影響が小さい競泳クロスカントリースキーでは、筋の共縮活動を利用して関節を硬くし腱の弾性エネルギーを利用していた点、パラアスリートの特異的な形態、アキレス腱断裂経験者のアキレス腱の特性など、ヒトの筋腱の形態における可塑性が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、衝撃の少ない水泳やスキーにおいても、筋の共縮活動によって腱に弾性エネルギーを蓄え、再利用することで運動効率を高めることがわかり、トレーニングの方向性を示した。また、アキレス腱断裂経験者の再断裂リスクが腱の柔らかさに関係していることが明らかになり、パラアスリートの腱の硬さが後天的な適応で特異的に変化したことから、トレーニングによって腱の硬さを後天的に変えられる可能性があり、リハビリテーションのトレーニングの再考が求められる。低重力環境では、筋が伸び、腱が短くなることが明らかとなり、将来の宇宙環境など長期的な低重力環境による神経・筋腱の適応について、今後の研究の進展が期待される。
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