研究課題/領域番号 |
15KK0274
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
米田 美佐子 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (40361620)
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研究期間 (年度) |
2016 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | ニパウイルス / 病原性 / ワクチン / アクセアリータンパク / アクセサリータンパク / ウイルス |
研究成果の概要 |
本研究では、ニパウイルスのVタンパクについて相互作用する宿主因子を同定し、Cタンパクについてはその核内移行シグナル領域を同定し た。ブタにおけるアクセサリータンパクの解析はカナダにおいて行い、Vタンパクがブタの免疫細胞において、IFN alphaおよびbetaの発現誘導を阻害することを明らかにした。ブタ用のワクチン開発研究では、PRVベクターにニパウイルスのG遺伝子を組み込んだ2価ワクチンを作出した。ブタでの有効性試験においてワクチン群での明らかな増殖ウイルス量の減少が認められた。このことから、本組換え2価ワクチンはブタのニパウイルス感染症に対し有効であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ニパウイルスは1998年に出現した新興ウイルス感染症であり、致死率は70%以上に上る。世界に広く分布するオオコウモリが自然宿主であるが、現在までの主な流行発生地は東アジア地域である。日本においても当該のオオコウモリは沖縄、奄美地方に生息することが確認されており、流行発生の危険性は否定できない。本研究成果は、ニパウイルスの高い病原性発現の機序を明らかにすることにより学術的に貢献し、またワクチン開発を行うことで今後の流行発生に備えた予防法を社会に提案することができた。
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