研究課題/領域番号 |
15KK0281
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松尾 栄子 神戸大学, 農学研究科, 助教 (40620878)
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研究期間 (年度) |
2016 – 2019
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
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キーワード | 二本鎖RNAウイルス / 遺伝子改良法 / VP6 / ウイルス封入体 / cryo-EM / 粒子形成 / 複製 / 遺伝子操作系 |
研究成果の概要 |
レオウイルス科オルビウイルス属流行性出血熱ウイルス群に属するイバラキウイルス(IBAV)は、10分節の二本鎖RNAをゲノムに持つ。本研究では、IBAVの複製機構や病原性発揮機序に関する知見が、IBAVに特有なものかを明らかにするため、IBAVと他のオルビウイルス属のウイルスを比較した。レオウイルス科でもオルビウイルス属に特有の構造タンパク質VP6の機能については、オルビウイルスで共通している点が多かったが、マウス由来細胞における顕著な増殖抑制は、ヌカカが媒介するオルビウイルスでのみ起こることが示唆された。また、オルビウイルスは共感染時、タンパク質レベルでの自己認識が曖昧であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、同属他種のウイルスを、全く同じ条件で同時に比較した論文は少ない。また、同種の異なる株のウイルスの共感染時に細胞内で起こる現象については報告があるが、同属異種のウイルスが共感染した時に何が起こっているかについて、その分子機構を調べた報告はない。二本鎖RNAウイルスは医学的・獣医学的領域で重要なものも多いにも関わらず、その分子生物学的発見はやや後進的とみられることがあるが、本研究で得られた知見には完全に新規の発見が含まれている。また、本研究成果は、治療法やワクチン開発にも大いに貢献できると期待され、学術的だけでなく社会的にも非常に意義があると考えられる。
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