研究課題/領域番号 |
15KK0300
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
補綴・理工系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
堀 一浩 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70379080)
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研究協力者 |
マッカロー ティモシー University of Wisconsin-Madison, Department of Surgery, 教授
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研究期間 (年度) |
2016 – 2018
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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キーワード | 咽頭残留 / 嚥下 / 嚥下障害 / 香料 / レトロネーザル / 舌圧 / 咽頭圧 |
研究成果の概要 |
咽頭残留は嚥下後誤嚥の原因となるが,その定量的評価法は確立されていない.一方食物摂取時には,咽頭内へ送り込まれた食塊の香りが鼻腔へと流れて感知される.我々はこのメカニズムを利用し,咽頭残留の定量評価法の開発を試みた.健常若年者を対象に咽頭残留をシミュレートして,香料を含んだ試料を咽頭腔内に保持させ,呼気に含まれる香気濃度を鼻孔から測定して安静時および嚥下後の香気量の変化を分析した.その結果,咽頭保持時および嚥下後の香気量は咽頭注入量と相関し,咽頭残留量を定量的に測定できる可能性が示唆された.また,舌圧と咽頭圧との同時計測を行い,口腔内から咽頭への圧伝搬様相を明らかとした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
咽頭残留評価は,嚥下造影や嚥下内視鏡を用いた観察的な主観的手法が主であった.また,これまで嚥下に関連する因子として舌圧や咽頭圧など様々な要因が検討されその定量評価法が検討されているが,咽頭残留といった嚥下のアウトカムを定量的に評価する試みは見られない.本研究の結果,咽頭内における残留量を定量的に評価する手法を確立することができた.このことは,これまで行われてきた検査者による主観的な評価,施設ごとに異なる基準であった評価をスタンダード化することができるようになると考えられる.
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