研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
普遍的なヘルペスウイルスであるEpstein-Barrウイルス(EBV)は一部の例においてがんを引き起こすことが知られている。近年、EBV感染細胞がエキソソームと呼ばれる微小な粒子を放出し、これを取り込んだ標的細胞の性質を変えることで、EBV関連がん発症へ関与する可能性が示唆されている。本研究ではEBV感染細胞が放出するエキソソームの機能を明らかにする目的で、エキソソームに含まれる核酸(マイクロRNA)の種類を網羅的に解析した。その結果、EBV感染によって、エキソソーム量が増えること、また、特定のマイクロRNA がエキソソームに高度に濃縮されることが明らかになった
近年、がん細胞から放出されたエキソソームが、特定のマイクロRNA を標的細胞に供給することで、がんの増殖や転移に関与することが報告されつつある。また,特定のマイクロRNA ががんの早期段階で発現し、エキソソームを介して血液中に放出される現象を利用し、血液中のマイクロRNA の量を測定することで、がんの早期発見や診断法に応用できるものと期待されている。今後、本研究を発展させることで、EBV関連がん発症メカニズムの詳細な解明につながることが期待される。また、本研究で同定された、エキソソームに濃縮される特定のマイクロRNA を対象として、EBV関連がんの診断法の実現につながることが期待される。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 6件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 10件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件) 図書 (2件) 備考 (1件)
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