研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
歯根膜は歯と歯槽骨の間に介在する膜状の非石灰化組織であり,咬合機能において重要な役割を果たしていることから、その維持/再生は本邦が目指す健康長寿実現のために欠かすことのできない課題のひとつである.歯根膜において血行性に供給された幹細胞の維持/分化を制御するのは,歯根膜構成細胞から分泌された増殖因子や細胞外基質タンパクであり,組織中の特異的な細胞局在が分化系譜の違いを生み出していると考えられる.本研究により,歯根膜には発生段階から存在する細胞群のみならず,血行性に誘導される遠隔骨髄に由来する細胞が存在し,これらの細胞は歯根膜の恒常性維持に寄与している可能性が示された.
本研究により,口腔機能に重要な歯根膜における,血行性幹細胞の供給と組織内の部位特異的な分化機構の一端が明らかとなった.本研究成果は歯根膜の維持機構の解明のみならず,歯根膜組織の再生法の開発という点からも重要である.歯根膜組織の再生には,組織内外に存在する幹細胞を,時と場に応じた細胞に分化させる技術が必要となる.本研究成果からも明らかなように,歯根膜組織中の細胞は,極めてヘテロな細胞集団であることから,より詳細な歯根膜構成細胞の特性解析が必要である.
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 6件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
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