研究課題/領域番号 |
15KT0061
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
遷移状態制御
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大野 浩章 京都大学, 薬学研究科, 教授 (30322192)
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研究協力者 |
内山 真伸
藤井 信孝
大石 真也
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研究期間 (年度) |
2015-07-10 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2016年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2015年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 近接効果 / 多環式骨格 / 連続反応 / 金触媒 / アルカロイド / 骨格構築 / マクロ環化 / 創薬 |
研究成果の概要 |
近接効果を利用した触媒的な結合形成反応の開発を行った。最初に、アジド部位を有する共役ジインの金触媒連続環化による縮環カルバゾール骨格構築法を開発し、ディクチオデンドリン類の多様性指向型合成と創薬展開を実施した。引き続き、アクアミリンアルカロイドの基本骨格中に存在する四環性インドリン骨格の効率的構築法を開発し、ストリクタミンの形式全合成を達成した。さらに、金触媒を用いたスキップジインおよび1,4-ジイン-3-オンの連続環化反応の開発も行った。これらの成果は、金触媒を用いたアルキンの活性化を基盤とする多様な複素環骨格構築反応において、近接効果が極めて有用であることを明確に示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反応点同士の近接効果を利用した遷移状態制御は、通常困難な分子変換を可能にする上で有効なアプローチである。この領域の研究は、ビアリール結合の形成を含む平面的な分子の構築において近年爆発的な進展を見せている。一方で、三次元的な構造を有する骨格の構築においては、極めて限られた官能基化反応が知られているのみであった。本研究の学術的意義は、反応点の近接効果による遷移状態制御が、三次元骨格の構築と多連続環化反応において有効であることを示した点にある。複雑な構造を有する化合物群を創薬研究に用いる礎を築いた点において、本研究の社会的意義は大きいと考えている。
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