研究課題/領域番号 |
15KT0078
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
構成的システム生物学
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研究機関 | 東京大学 (2017-2018) 大阪大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
津留 三良 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任助教 (80594506)
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研究期間 (年度) |
2015-07-10 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2017年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2016年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2015年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | ゲノム / 変異 / 遺伝子 / 遺伝子発現 / ゆらぎ / 大腸菌 / 変異率 / 進化 / ゲノム進化 / 進化生物学 |
研究成果の概要 |
本研究では、高頻度に変異が生じる条件で大腸菌を長期間培養し、蓄積したゲノム変異を解析した。得られた数千個の変異を解析した結果、ストレス応答に関わる遺伝子群に変異が集中しやすいことが分かった。また、増殖低下の要因は、有害変異の蓄積だけではなく、変異率増加そのものに起因することを突き止めた。さらに、変異は任意の塩基配列に完全にランダムに生じるのではなく、数塩基で構成される特定の塩基配列のモチーフに生じやすいことが分かった。これらの発見は、生じた変異への頑強さを付与する遺伝子の同定だけでなく、変異そのものが生じにくいゲノムを設計する上で重要な基礎的知見であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
変異は、遺伝情報に生じるエラーであり、病気の原因となるだけでなく、有用物質の生産性を低下させる原因になるなど、私たちの日常社会と深い関わりがあります。そのため、変異や変異の影響を抑制する原理の発見や技術開発が多くの学術分野で望まれています。本研究で得られた成果は、変異が細胞の増殖に与える悪影響に注目し、どのような遺伝子群が変異の有害作用の抑制に関わっており、どのような塩基配列であれば変異そのものが生じにくくなるかについて、示唆に富む情報を提供しています。本研究で得られた情報を基礎として発展させれば、変異に頑強でより安定な人工ゲノムを開発するなどの応用が可能になると期待されます。
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