研究課題/領域番号 |
15KT0146
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
遷移状態制御
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
折本 裕一 九州大学, グリーンアジア国際リーダー教育センター, 助教 (00398108)
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研究期間 (年度) |
2015-07-10 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 酵素触媒反応 / 遷移状態 / 軌道間相互作用 / 振動解析 / 反応経路解析 / 電子状態計算 / スルースペース/ボンド相互作用 / オーダーN Elongation法 |
研究成果の概要 |
酵素反応における「特異な遷移状態安定化」を軌道相互作用の観点から解明するための量子化学手法の構築を行った。軌道相互作用を定量評価できるスルースペース/ボンド(TS/TB)解析法を基盤として、遷移状態探索、振動解析、反応経路解析法と結合させた。さらに調整が必要だが、遷移状態構造・振動モード・反応経路への特定の相互作用の寄与を評価可能とした。巨大系への展開に向けO(N) Elongation法が生成する領域局在化分子軌道を基底としたTS/TB法を開発した。別途、メタロセンのモノマー選択性、セリンプロテアーゼのペプチド分解、リパーゼによるアルコール光学分割について遷移状態解析を行い知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子相関効果を含めた相互作用解析法を基盤とした本手法は、遷移状態安定化や反応経路決定に重要な軌道相互作用を高確度に突き止める事ができる世界に類の無いアプローチである。超高精度O(N) ELG 法との結合は開発中であるが、完成すれば酵素等の生体分子の遷移状態解析法として世界をリードできる。身近なPC上で酵素反応解析が可能となれば病気の原因解明や創薬の高速化、難病等に対してミクロな視点から解決の突破口となる事も期待できる。酵素反応に限らず、有機・無機の機能性高分子、触媒、レアメタルフリー材料等の開発における反応制御・設計に貢献でき、基礎研究から医薬学、産業分野の最前線まで広く波及効果が期待できる。
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