研究概要 |
・岡山大学が保有する3'端オオムギESTのUnigeneに由来するプライマーを設計し,約3,000弱のESTを連鎖地図上にマップした(2005年3月現在).また,上記プライマーの六倍性コムギ(パンコムギ)におけるPCR増幅を確認し,コムギの遺伝背景にオオムギの染色体を添加した系統群を用いて約1,000のESTについて座乗染色体を決定した.また,二倍性コムギの分離集団に約100のオオムギESTをマップした. ・オオムギ,コムギ,ライムギを含む近縁植物についてオオムギESTマーカーのプライマー配列に基づく類縁関係を推定した.さらに,近縁野生植物でストレス抵抗性に優れたハマニンニクおよびオオハマニンニクについて,染色体添加コムギ系統の添加染色体の識別と同祖群を決定するために,これらの異種染色体に特異的なマーカー各々約100をオオムギESTから得た.また,野生オオムギH.chilenseの染色体添加系統群の添加染色体をオオムギESTマーカーで同定することに成功した. ・国際オオムギESTコンソシアムを形成している米国,ドイツ,フィンランド,英国のプロジェクトと共同でAffymetrix社からカスタムオリゴアレイを開発し,同社から発売した.さらに,オオムギGeneChipの発現データベースに関する大規模な国際共同実験を進め,成果を論文投稿した. ・Unigeneのクローンを整列化して,品種間に存在するSNPを確認し,これらの配列および用途について米国およびEUに国際特許出願した(岡山大学). ・cDNAアレイシステム,植物RNAの自動抽出システム,イネ-オオムギ比較ゲノム地図,BACライブラリーによる遺伝子単離システムなどを開発した.
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