研究課題/領域番号 |
16011247
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
甲斐 雅亮 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00160953)
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研究分担者 |
椛島 力 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (20274673)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2004年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 高分子合成 / 遺伝子 / mRNA / DNA / マイクロアレー / バイオテクノロジー / DNAチップ / 高感度検出 |
研究概要 |
本研究では、核酸のハイブリダイゼーションによって、細胞内の分子数レベルの遺伝子が検出できる新手法の開発を目的としている。 まず、研究代表者らが開発しているTMPG試薬を用いて、細胞分裂と寿命に関係するテロメアDNAのハイブリダイゼーション高感度検出法について検討した。TMPG試薬はグアニン塩基を特異的に発光性に導くことができるので、グアニン塩基を含まないcDNA[(CCCTAA)n]をマイクロアレー膜に固定し、テロメアDNAとハイブリダイズさせた場合、ピコモルレベルのテロメアDNAの特異的な検出が可能になった。しかし、この感度は従来法の約千分の一であった。そこで、TMPG試薬によるテロメアDNAの化学発光画像検出法の感度を増大させるために、アビジンタンパク質とビオチン化長鎖DNAを用いて、ターゲットDNAに多量のグアニン塩基を含む長鎖DNAをさらに連鎖的に結合させ、発光強度を増大させることを試みた。具体的には、テロメアDNAをもたない大腸菌の二本鎖DNAにビオチンを導入したビオチン化長鎖DNAを合成し、それをテロメアDNAの検出系にストレプトアビジンとともに加え、膜上のcDNAとハイブリダイズさせ、さらにビオチン化cDNAを介して、ビオチン化長鎖DNAを結合させた。この結果、暫定的に設定した条件ではテロメアDNAの発光シグナルは千倍以上増大する事実を得たが、テロメアDNAの濃度を定量的に検出できなかった。 そこで、種々のビオチン化長鎖DNAを用いて、それらのビオチン化cDNAに対する結合性を調べるために、ビオチンヒドラジド用いて長鎖DNAのビオチン化合成反応を検討した。その結果、ビオチンヒドラジドを加え、加熱反応時間を変化させることにより導入するビオチン数が調整できるビオチン化DNAの新合成法を開発した。この方法により、6種類のビオチン化長鎖DNA合成し、それらのストレプトアビジンに対する結合性と元素分析により生成物中のビオチンの導入数を調べた。この結果、合成反応時間の長いもの程ビオチンの導入数も多くなり、ストレプトアビジンに対して大きな結合定数すなわち強い結合性を示すことが分かった。
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