研究課題/領域番号 |
16011255
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
古田 寿昭 東邦大学, 理学部, 助教授 (90231571)
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研究分担者 |
渡辺 直子 東邦大学, 理学部, 助教授 (80230978)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2004年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | RNAi / ケージド化合物 / 遺伝子発現 / 光制御 / 哺乳動物細胞 |
研究概要 |
RNA interference (RNAi、RNA干渉)は、21-23塩基の短い2本鎖RNA、small interfering RNAs (siRNA)、を介して起こる、配列特異的遺伝子発現サイレンシングの強力な手法である。本研究では、ケージド化合物の化学とRNAiを組み合わせて、光照射によって標的遺伝子の発現をコンディショナルに抑制する手法の開発を目指した。RNAiを光制御する方法として、siRNAの1本鎖への解離を光制御することを考え、3種類の光解離性クロスリンカー(1-3)を合成した。合成した光解離性クロスリンカーと混合することでsiRNAがクロスリンクされ、一本鎖への解離が阻害されること、および光照射によって再び元のsiRNAが生成することを電気泳動等により確認した。続いて、HeLa細胞に一過的に発現したGFPの蛍光強度を指標にして、GFPを標的にしたsiRNAによるRNAiの効果を定量した。その結果、siRNA (GFP)を加えた細胞ではGFPの発現が約90%抑制されたのに対し、Cross-linker 3(3)と反応させたsiRNAを細胞に導入した場合はRNAi誘導能が20%程度に低下すること、また、導入後の細胞にUV光を照射することにより、GFPの発現を効果的に抑制することを確認した。さらに、内因性遺伝子であるLamin B1をターゲットとするsiRNAのクロスリンクにも成功し、合成したケージドsiRNA (lamin B1)を導入した細胞にUV光を照射することによりsiRNAがほぼ完全にもとの機能を取り戻し、細胞内のLamin B1の発現が完全に抑制されていることを、ウェスタンブロットにより確認した。
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